WINGヒストリー




− いかにしてWINGは誕生したのか? −



 1997年6月8日(日曜日)早朝、Telnet(テルネット)を利用した日本初の本格的囲碁サーバであるWING(World-wide InterNet Gokaisho)が誕生し、wing-ml会員による待望のテスト運用が開始されました。

 WINGが誕生するきっかけは、もとをただせば96年12月30日未明、忽然と日本に姿を現したNNGS-Japanにその源があります。この囲碁サーバは、本家NNGSのフリーソースをコンパイルし、メッセージ類の一部を日本語化しただけの実験的なものでしたが、日本のインターネット碁プレーヤーたちに明るい話題を提供しました。

 しかしNNGS-Japanは、開設者である中国人留学生O氏の帰国にともない、サーバの移転問題が発生。結局、移転先が見つからないまま、97年3月10日、残念ながら閉鎖のやむなきに至りました。

 WINGは、このNNGS-Japan開設当初に、サーバの日本語化作業等の協力を申し出た人々によって、まったく新たに企画された完全ボランティアの囲碁サーバです。4月5日、「みんなで囲碁サーバを作りましょう」と、メーリングリストの囲碁MLで賛同者を募り、WINGは立ち上げに向けてその第一歩を踏み出しました。独自のレーティングシステムや新コマンド、エスケーパー対策、多国語対応といった、新サーバに盛り込むべきさまざまな仕様について議論するために、新たにメーリングリスト(現wing-ml)も作られました。

 4月17日には、ML会員らの投票により、新サーバの名称も「WING」に決定。活発な議論と平行して、レーティングシステムのプログラミング、コーディング作業、ヘルプファイルやメッセージの翻訳作業、ログイン画面やホームページの作成等、サーバの立ち上げに向けて着々と作業が進められていきました。

 そして97年6月8日、WINGのテスト運用が開始されたのです。
 現在は、多数のwing-ml会員の協力により、システムのバグや問題点などを発見し、それを改良・修正する作業が進められている段階です。

 WINGは、多くの方々の熱意と努力により、完全ボランティアで運営されています。そして我々WINGスタッフは、今後このWINGが大きな発展を遂げ、「囲碁」という素晴らしいゲームをとおして、世界中の人々が楽しく交流できるようになることを念願しています。
 ですから、今このページを読んでいるみなさんにお願いしたいことは、自由時間を利用してWINGを訪れ、大いに手談を楽しんでいただくことなのです。
 「まだインターネットで碁を打ったことがない」
 という方は、どうぞこれを機会に、WINGに遊びにいらしてください。そして好きなだけ烏鷺を戦わせてください。みなさんの参加がWINGを大きく発展させ、囲碁の世界的な普及にきっと役に立つことでしょう。これからWINGの歴史を作り、インターネットの囲碁史を塗り変えていくのは、みなさん一人ひとりの“遊び心”にかかっているのですから−−。

WINGスタッフ一同(記1997.6.17)


もっと深くWINGの生い立ちを知りたい方はこちらをどうぞ。





最終更新日(1998.5.15)