WINGの特徴と新機能



 WINGには、他の囲碁サーバにはない独自のシステムや機能、新しいコマンドが盛り込まれています。
 たとえば、レーティングシステムはWINGオリジナルのものを設計し、つねに適正な手合割でスリリングなゲームが楽しめます。また、新たなシステムやコマンドの設定により、劣勢の対局を意図的にエスケープ(接続を切って敵前逃亡をはかること)して現状のレーティングポイントを維持する、といった姑息な手段がとれないようになっています。

 置碁を率先して受けてくれる上手には、WINGへの貢献者としてボーナスポイントが贈られ、ユーザーの個人情報欄(stats)の「クレジット」という項目で表示されます。もちろん、仮に上手が極端に有利な置碁で試合に負けても、上手のレーティングポイントにマイナスの影響を与えることもありません。これは、「適正な手合割の範囲外」とシステムが認識したゲームは、自動的にレーティングゲームの対象から外すか、レーティングポイントに与える影響を最小限にするように設計されているからです。

 さらに日本のユーザーにとっては、日本語で会話することができ、各種のメッセージを日本語で読めることも大きな魅力のひとつでしょう。WINGは多国語対応を目指していますので、現在の英語と日本語だけでなく、将来的には中国語や韓国語にも対応した囲碁サーバにしていく予定です。

 

コマンドについて

必要最低限の基本コマンド

対局中に使用するコマンド

WING独自の新コマンド

主要コマンド一覧

WINGの段級位(Rank)






 

コマンドについて

 WINGには全部で100以上ものコマンドがありますが、そのすべてを覚える必要はありません。それどころか、以下で紹介する基本的なコマンドを覚えておけば、とりあえず一通りのことはできてしまいます。
 ここでは基本的なコマンドについて簡単に説明しますが、詳細は「help コマンド名」で見ることができます。また、help の代わりに ? を使うことも可能です。
 なお、プレイヤー名について、大文字、小文字の区別がありますが、コマンドはどちらでもOKです。コマンドの引数が [ ] で囲われた場合、その引数は省略可能です([ ] そのものは入力しません)。
 コマンドはすべて半角英数字を使用します。また、コマンドの後に引数やメッセージを入力する場合は、あいだに半角スペースを必ず入れてください。

 たとえば、あなたがプレーヤー名「zaru」さんの情報を知りたい場合は、

   stats zaru

と入力しますが、このとき、statsとzaruの間には半角スペースを入れます。





 

必要最低限の基本コマンド


STATS [プレイヤー名]
 プレイヤーの情報を表示します。引数を省略すると、自分の情報を表示します。

USER [オプション]
 現在ログインしているプレイヤーの一覧を見ます。 USER とだけ入力すれば全プレーヤーの一覧が表示(WHOも同様)され、たとえば USER USA と入力すれば、アメリカからログインしているプレーヤーの一覧が表示されます。

GAMES
 現在行われている対局の一覧を表示します。

OBSERVE ゲーム番号
 対局を観戦します。UNOBSERVEで観戦を取り消すことができます。

KIBITZ メッセージ
 観戦中の対局にメッセージを送ります。他の観戦者との会話に使います。対局者にはこのメッセージは届きません。KIBITZの短縮形として、半角文字の " も使えます。

TELL プレイヤー名 メッセージ
 WINGにいるプレイヤーに話しかけるときに使います。日本語で話しかけてもいいかどうかは、相手のSTATSでの Terminal 設定を見て判断してください。また、引き続き同じ人に話しかける場合、短縮形として、「 .」(ピリオド)を使うと、プレイヤー名を省略することができます。

(例)
tell zaru こんにちは ← tell+半角アキ+zaru+半角アキ+こんにちは
. 一局お願いできますか? ← ピリオド+半角アキ+一局お願いできますか?

EMATCH プレイヤー [持ち時間 秒読み時間]
 プレイヤーに対局を申し込みます。対局条件は互角の試合になるように自動的に設定されます。ほかにもMATCHやFMATCH コマンドがあります。

SET スイッチ名 ON
SET スイッチ名 OFF

 自分の設定を変更します。
 詳しくは WINGにログインした後、HELP VARIABLES でご覧ください。

QUIT
 終了して、WINGへの接続を切断します。EXITも同様。





 

対局中に使用するコマンド

SAY メッセージ
 対局中に相手に話しかけるときに使います。TELLコマンドでも会話はできますが、SAY コマンドを使った会話はすべて SGFに記録されます。あなたが対局したSGFは、他人がメールで取り寄せることができます。そのため、他人に知られたくない会話では、TELLコマンドを使ったほうがいいでしょう。

RESIGN
 投了します。

ADJOURN
 相手にゲームの中断を要請します。

UNDO
 相手の打った手を一手戻します。ほとんどの場合、相手から「pls. undo, it's a cliko」(UNDOしてください。クリックミスです)などと言ってきます。UNDOしてもいい場合は、「OK」などと返事をして、UNDOと入力してください。なお、自分の打った手を自分でUNDO(待った)することはできません。

ADDTIME 時間
 相手に考慮時間を追加します。

PASS
 パスします。仮終局は相手のパスも含めて、3回連続パスで成立します。

SCORE
 3回連続のパスによる仮終局後、死石の取り上げを始める前に入力します。ただしクライアントソフトによっては、このコマンドが不要の場合もあります。

DONE
 終局。仮終局後、死石をすべて取り上げた後で DONE をタイプすると終局となり、サーバーが地を計算します。

(注)初めてWINGで遊ぶ人は、WINGにログインした後、HELP START と入力してみてください。ビギナー用の注意事項が表示されます。





 

WING独自の新コマンド

CHANGEADDR
 登録している自分のメールアドレスを変更します。

COMM
 自分が会話で受けつける言語を設定します。初期設定は英語ですが、日本語のみにすることも、日本語と英語の両方にすることもできます。

DECLARE
 相手が一方的に中断したゲームの勝利を宣言するために使います。一定時間経過後、DECLAREが使えるようになるとサーバが知らせてくれます。

DISMISS
 中断したゲームを無勝負にするために使います。その対局は無勝負のゲームとしてSGF(棋譜ファイル)に保存されます。

EMATCH
 対局を申し込むときに使います。互角の試合になるように自動的に設定されます。

MAXHANDICAP
 最大何子までの置碁を受けつけるか、置き石の数を設定します。ただしこれは、あくまで希望する最大置き石数の意志表示にすぎません。

PIPE
 特定の会話コマンドだけを繰り返し使う際、会話コマンドそのものを省略して会話できるようにします。tell、shout、kibitz、yell、chatter で使用できます。

TERMINAL
 画面表示に使う言語を設定します。







主要コマンド一覧

 主要コマンド一覧が必要な方は、こちらへどうぞ。





最終更新日(1999.4.17)